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2010年06月18日

●木材の乾燥

H邸の建前、明日は何とか雨がやみそうですので、なんとかなるかな
と期待を寄せています。

雨の時期の建前はホント、難しいものです。


ところで、雨といえばよく言われるのが
「雨に濡れたらせっかく乾燥している木材が乾燥材じゃあなくなるんじゃあないですか?」
ということ。

皆さんはどう思いますか???


答えは・・・・
雨に濡れたからって乾燥材じゃなくなる、なんてことはありません。

確かに
表面は雨に濡れてしめっていますが、乾燥材は乾燥材なんです。
それは、機器で測定してみても同じこと。

どうしてそんなことが言われるようになったのか?
それはよく分かりませんが、とりあえずは“乾燥材”というものがどんなものなのか
知っておいてください。




木材はご存じの通り、山に立っているときには、土に根を張り、青々とした葉っぱをつけています。
その時、彼らは生きるために土中より水を吸い上げています。

その水は木を切り倒した後も当然木の中に蓄えられています。

その蓄えられた水を抜くために、山では“葉枯らし”といって枝葉をつけたままの状態で放置し、
ゆっくりと水分を抜いていきます。

といっても、この葉枯らし、全ての業者がやっているわけではなく、一部に限られるのは残念ですが。

その後
その丸太は製材業者に買われて、製材。

今度は柱などの製品になった状態で乾燥させます。

ここでの乾燥方法は2つ

おいておいて自然に乾燥を待つ「自然乾燥」
もう一つは
機械などを使って強制的に乾燥させる「人工乾燥」

いずれの方法を採るにしても
含水率を15%~25%までの間にしていきます。

ここで言う含水率というのは、表面のことでなく、木全体、表面から芯までみんなのこと。



ここまでの期間が、葉枯らし 約3ヶ月
製材から人工乾燥まで1ヶ月 くらい

自然乾燥だと、それだけで1年  といったところ。

そう、乾燥材を作るのには時間がかかるんです。

それは、木の表面だけでなく、その芯から全て同じ含水率しなければならないから。

ちょっと濡れたからって、乾燥材じゃあなくなる
なんていうのは、きっと見た人が直感的に濡れたから乾燥材じゃない
と思ったのでしょう。



すごく簡単に書いたので分かっていただけた、と思いますが、
もう一つだけ

なぜ乾燥材を使うのか?

それは
木は、乾燥する途中において、曲がったり、反ったり、ちじんだりするから。

現に建てた家の材料になってから、そんなことになったら
ドアなどの建具が閉まらなくなる、と壁の間に隙間ができてしまうとか
とにかく
わるいことばっかりになってしまう。

だから、あらかじめ乾燥しておいて
そんな悪い癖はみな出しておいてもらった材料を建築材として使う

昔の家は、ほとんど乾燥していないものを使っていたんですが
その代わり、ゆっくり、じっくり時間をかけて、材料を乾燥させながら、大工さんが癖を読みながら建てていました。

でも
現代の家は、大手ハウスメーカーなんかでは、着工から2ヶ月で住める
なんて、スピードを競うような建て方に変わっています。

だから、乾燥していて、すぐに使えるものが必要なんです。



大手の話が出たので、もう一つ

彼らは、そんな木材でさえ、呼吸するものだからどうしても動いてしまう
そんなことを嫌って、「木に似せたもの」や「木のようなもの」を使って家を作ります。

木を使うとクレームが来やすい
という理由からそんなものを使います。

いつも言うように
それってお客様のためでなく、自分のためだよなー
と思ってしまうのは私だけ?


話が横道にそれてしまいましたが
そういうことなんです。

木を使って、それが暴れにくいように乾燥材を使って、
その使い方をよく知ってくれている職人さんの手にゆだねて
いい家ができて、お客様が健康的に暮らしていける。

そうですよね。




本当に簡単に書いたので物足りない方、ごめんなさい。

平衡含水率と言い出すと難しくなりますので、これくらいで勘弁してください。

原理原則がわかる
これが一番ですから。

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