●30分耐火という考え方
先日米子へ行ったとき勉強になったこと。
それが“耐火”という考え方。
このことは先日にも書いたとおりなのですが
具体的に耐火の何が勉強になったのか?
先日書いたことではよく分からない
というご意見を頂いて。
実際
そこら辺のところは桜設計集団の 安井 昇氏がかみ砕くように
丁寧に説明してくださった。
それは耐火の基本となる考え方。
その第一が「30分耐火」というもの。
解りますか??
まず、耐火という言葉を聞いてどう考えられるでしょうか?
耐火だから燃えない。
これが第一に来る言葉でしょう。
確かにRC(鉄筋コンクリート造)やS造(鉄骨造)の建物を想像してみると・・・
鉄やコンクリートは燃えない。
だからこれらの建物は、一般に耐火建築物と呼ばれています。
でも考えてみてください。
こんな建物でも火災は起こります。
現にビル火災などは多くの死傷者を出し、悲惨な結果になることもしばしばです。
では何が燃えるのか?
中に入っている家具や書類、服、建具・・・・
燃えるものはいくらででもあるんです。
だから耐火を語る上で、“燃えない”ということはあり得ないし、ナンセンス。
では何を持って耐火というのか??
要は火が出ても、
薪が燃えるように短時間で燃えてしまっては人間が逃げ出す時間がない。
建物はダメでも人が死なないような配慮が必要という考え方。
これが表題に書いた「30分耐火」なんです。
これも建物や地区によって考え方が違うのですが
木造住宅の場合は、30分あれば充分に人が逃げ出せるだろうという時間。
これがビルなど高層階になると、もっと時間がかかるので
45分になったり、60分になったりするんです。
よく「火事がでたら保険がおりるように早よー燃えた方がええんじゃ。」
という人がおりますが、これもまさに命があってのこと。
一瞬にして火が燃え広がるような建物では、命の保障すらできないんです。
そしてもう一つ大切なこと。
火は中からでるだけでない、という事実。
そう、隣の建物が火事を出したときに、いかに持ちこたえることができるのか
それも非常に大切なことなんです。
先ほどRC造の話を出しましたが、これらの建物が耐火建築と呼ばれる本当の理由はここ。
外からの火災には木造よりはるかに耐えられるんです。
木造住宅に話を戻しますと
だから最近の家の外壁を見ると、サイディングだったりモルタルであったりと
無機質で燃えないものを持ってきて、家全体を包み込んで燃えにくくしているんです。
先日のお話しは
一般的にすぐに燃えてしまう
そんな誤解のある木造
しかもそれを外壁に使っても、30分耐火の建物にでき準防火地域という場所
でも使うことができるというものだったんです。
これで先日勉強になった
ということがおわかりになったでしょうか?
建築をするものとしてこんなことは基礎の基礎。
でも津山のように家を建てるのに、法規的に恵まれた地域でやっていると
忘れがち、見落としがちになってしまうのも事実。
そして何より、木も工夫次第では表しで使うことができるようになった
その事実
やっぱり勉強は大切です。