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2007年12月12日

●結露と断熱①

先日の話、分かりました???
なるべく分かりやすく書いたつもりだったんですが・・・・

これを書き出すと難しく難しくなっていきますので、ここからはチョットはしょって書いていきます。

先回の復習。
結露は何で起こるのか?

暖められて水蒸気を多く含んだ空気が冷やされると、その水蒸気を持てなくなって結露する。

こんな事でしたね。

では結露させないためには、・・・・・・

上の言葉の逆を考えるとすぐに分かります。
1.空気を冷やさない
2.水蒸気を出さない

簡単に言えばこういう事ですね。

日本で結露をさせないためにとられてきた方法は、もっぱら2番なのですが、
これにはもちろん限界があります。

そうなると残るは1番の方法しかない訳ですが、これが断熱をするということですね。

zu0.jpg

今までお話してきましたように、窓も含めてきちんと断熱することで表面的な結露は押さえることが出来ます。

ただ、ここで問題になるのが「内部結露」というものなんです。

表面的な結露は押さえることは出来ても、「湿気を多く含んだ空気は冷やされることで結露する」とういう
物理的な要因というものは決して変えることは出来ません。

naibuketuro.jpg

湿気を含んだ空気は壁の表面で結露せず、壁の内部へ入っていきます。
    ↓
壁があるから大丈夫?いえいえ、湿気は壁なんか通り越すし、、小さなすき間も見逃しません。

外側へ行くほど空気は冷やされて、やがては露点温度(結露する温度)へ達します。
    ↓
これが壁の中で起こる「内部結露」というものです。

内部結露の怖いところは、まるでガンのように、ゆっくりと静かに進行し、気付いた時には相当悪化してしまっている、というところです。


それを防ぐために、断熱をするときには、途中で露点温度に達しない高性能なものを使うという他に
「湿気を内部に入れない」という方法が一般的にとられています。

そのための具体的な方法として、繊維系断熱材を施工する時には、「ベーパーバリア」という湿気を通さない、いわばナイロンのようなものを貼ります。

また、ポリスティレンフォーム(魚のトロ箱のようなもの)や、ウレタン系(現場発泡も同じ)のものは、それ自体が先ほど紹介したバリアと同じ効果を持っています。


皆様は、家のことを聞く時「高断熱、高気密」という言葉を聞いたことがあると思いますが、
この話がまさにそのことなのです。

つまり、高断熱 ~ 寒く、暑くないように高性能な断熱材を施工すること
     高気密 ~ 湿気を入れたくないので内部からのすきまを徹底的にふさぐこと

ですから、断熱の世界では2つの言葉はセットなんです。

快適な環境を作るために、きちんと断熱した。
      ↓
でも壁の中で内部結露したら困る
      ↓
きちんと気密化していかねば
      ↓
結果として高断熱・高気密になった

これがきちんと説明できない人、もしくは高気密・高断熱というように順番を考えずに言う人は
断熱を分かっていない、のではないかと疑いたくなります。


ここで私の記事をしっかりと読んで頂いている皆様なら気づかれたと思います。

そうなんです。
今回ウールの断熱材のことを書いている時に「高気密」の話は一切出てきていません。

私も、グラスウールなどの断熱材を使う時には、ベーパーバリアを施工し、大工さんがあきれるほど徹底的にすき間なく施工していきます。
そうしないと、せっかくやることが無駄になってしまうからなんです。

ですが、今回は断熱材はすき間なくきちんと施工しましたが、ベーパーバリアなどの防湿施工は一切していません。

それはなぜか????
ずばり、必要がないからなんです。

羊毛は、断熱性能そのものが高いので、断熱材内部で露点温度に達しにくいし、
加えて仮に露点温度に達したとしても、その特性として周囲の湿度を55%に保とうとする、
という素晴らしい調湿能力があるのです。
そうしたことから結露を起こさない、ということが証明されています。

ですから、こういう場合に限っては、次世代省エネを超えるような高断熱にしても、ベーパーバリアなどの防湿措置がいらないのです。

こういった造り方を一般的に「調湿壁」と呼び、高い断熱性能を持ちながらも昔の土壁のように
呼吸する家とすることが出来ます。

ただこれらのことにも一定以上の条件は付けなければなりません。

それは
・最低限の気密施工
・換気計画
・透湿抵抗と工法

この3つの言葉がキーワードになります。

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