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2007年11月30日

●短い工期は誰のため?

「志水さん、Y邸の記事書かれてますが、まだ終わらないんですか?」
先日、こんな事を聞かれました。

「そうなんですよ。うちはゆっくりですから。」と答えつつ、改めて考えました。

大手住宅メーカーなどでは、着工から2~3ヵ月で竣工してしまう、
そんな時代。
工期短縮は、お客様の家賃負担などを軽減するため、とメーカーは言いますが
本当にそうなのでしょうか???

確かに早く竣工することにより、お客様の家賃負担などを軽減されます。
それは私としても十分分かっています。

でも、でもですよ!
『家造り』という一生に一度の大事業、
それも、その中身が分かったような分からないようなもの、
加えて、自分の人生をかけるような大借金をして建てる我が家。
あれよ、あれよ、と言う間にできあがっていって本当に良いのでしょうか?
ゆっくり過ぎるのも考えものですが、せめて話し合いながら進めるぐらいの余裕はないと。

私は、ブログの表題にも書いてあるとおり
お施主様に「一生に一度の家創りなら、こだわって、納得して、楽しんで」やって頂きたい
そんなふうにいつも思っています。

以前、あるメーカーで建てられた方から聞いた話です。

   /////////////////////
「私の所は、住宅の仕様を、日を決めて、その1日で全て決めたんです。最初は色々と考えていたのですが、そのうちには子どもはぐずり出すし、私たちもくたくたで、最後の方は何を決めたのか、先方の言ったことに『もうそれで良いです』状態でしたね。」

「それでできあがっていくのをたまに見に行くと、『えーこんなんですか?』というものがあるので聞いてみると、『説明しているはずなんですが・・・』とか『もうそれについては替えることは出来ませんよ。』
とか言われるんです。

『じゃあこれは?』と聞くと『それですか?代えれないことはないですが、今からだと大変高くつきますよ。これでも良いじゃあないですか?』
『・・・・・ じゃあいいです・・・・・』

そんな、こんなで、家は当初の工期通り出来ました。
でも、できあがったものは、自分が思っていたものとは相当違う。
しかも、我慢もしたはずなのに、結構追加がいって、当初考えていた金額よりもかなり出ていた。

最後に『家造りってこんなものなんですかね!?』と寂しく言われた姿が印象的でした。
  /////////////////////

この話は、ウソでも誇張でもありません。
実際にある現場をやった時、近くのご夫婦が聞かせてくれた話です。


会社は利益を出してなんぼです。
幾らかっこいいことを言っていても、儲けが出なければつぶれてしまいます。

この利益を出すためには、利益として頂く以外に、大きく言うと2つの方法があります。
一つ目は
  ※部材を安く調達する。
もう一つは
  ※人件費を安く上げる
これしかありません。

詳しい話はまたの機会にするにして、今回の話に絞って考えてみますと、
2つ目の人件費を安く上げるためには、こないだの話ではありませんが
“工期を短くする“ これが一番の方法なんです。

考えてみて下さい。
普通なら 30日掛かり、それをやるため日当が1万円かかるとします。
30×1万円 = 30万円
小学生でも分かる計算です。

1万円という日当を削りたくなかったら、当然30の方を削るしかありません。
これが“工期短縮”ですね。

これが努力して縮められる範囲であれば  → 工期短縮
何らかの不正な方法を使って縮める     → 手抜き工事

こんな事になるのですが、下の話はこれも置いておいて、実際に工期短縮をしようと思えば、結構しんどいんです。
だってそうでしょ。
例えば新築の場合、経験上これくらいの日数がかかる、とみて日数を出しているわけですから、
余裕を多少見たとしても、大幅に縮めようとすれば、相談しながら勧めるなどの途中の変更工事なんてとんでもない話になるわけです。

話があちこち行ってしまいますが、私が言いたいことは
多少乱暴な言い方になりますが、“工期短縮は、会社の利益を出すため”にしていることであって、
お客様の利益はたかだか、1ヵ月分の家賃が浮くぐらいのこと。
その他の事は、上記の話ではありませんが、相当のものを犠牲にしてしている、そんなことが言えるのではないでしょうか?

誤解のないように、ここで言いたいことは
1ヵ月の家賃でも大きい事は分かっていますが、それと『一生に一度の家造り』の重みを天秤にかけてみた時にどうなのでしょう? ということ考えて頂きたいと言うことです。
ただし、家は建ちさえすればそれでいい、と考えている方にはこの話は無用ですが。

いづれにしても、家造りは始まってしまうと、本当にあれよあれよと言う間にできあがっていってしまします。
それは到底何も知らない素人が追いつけるスピードではありません。
でも、時には立ち止まって、時には話し合ってやることも必要だと私は思います。

一生に一度の家造りなら
よく話し合いながら、自分の目でも見て確かめて、疑問があればきちんと聞いて、こだわるところはきちんとこだわって、要望も出して、時には自分も参加して・・・・・・・
こんな格好でやれたら楽しいと思いませんか?

最後に、先日のお施主様との会話です。
「(ほぼ同時に始めた)知り合いの家はもうクロスなんですって。クロスって言ったらもうすぐでしょ?」

「もうそんなんですか!? すいません。私の所はまだまだですが、ゴメンなさい。」

「いや、いや志水さん、そんな意味でいったんじゃあないですよ。彼の所はもう楽しみが終わってしまうのかな、と思って言ったんですよ。私の所は、まだ楽しみがあるんですが、それでももうこれだけ出来た来たんだから満足ですよ。あんまり早くできると、楽しみが減るというか、なんか寂しいですしね。」

「本当にありがとうございます」

いやいや本当にありがたいお話です。
こう言って頂くと益々頑張っていい家を創っていこうと思えます。

お施主様に恵まれて私たちは幸せです。(^o^)v (^o^)v (^o^)v


 

コメント

そうなんです。
完成するに連れて嬉しいような、寂しいような…

志水さんのブログを御覧の方々、新しい話題をお待ちかも知れませんが
我が家(Y邸です)の完成は、まだまだ折り返し地点を迎えたばかりです!
もうしばらくお付き合い下さいね。

これからが我が家の見せ場です。
今までは職人さんにして頂くばかりでしたが、内装の細かい打ち合わせや、
家族参加型DIYなどなど…

今までも毎日のように覗いていましたが、
できれば入り浸りたいぐらいです。
(お仕事の邪魔になるので程々にしています)

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