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2007年11月22日

●断熱材のR値

先日から断熱について、何回か書かせて頂いておりますが、おわかりでしょうか?
今回「健康住宅の中身がわかる見学会」に」きて頂いたT様にもご説明したのですが、きっと「半分解って半分解らない。」といったところでしょうか!?(失礼m(_ _)m)

復習の意味も込めて断熱のお勉強です。今回のお題は「R値」です。

断熱材の性能を語る時、先日申し上げたように、感情的な話も交え
「gw(グラスウール)で断熱すると家が腐る」とか、「セルロースだと家がほこりだらけになる」とか
「板状断熱材でないとダメだ」とか、じつに色々な話が出てきます。

今回は結露など、ややこしい話は一端置いておいて、断熱材の性能に絞って考えてみましょう。

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この表は各種材料と、断熱材の性能を数値で表したものです。
(断熱材などに関しては、メーカーの違いなどによる若干の違いがあることはご容赦下さい。)

左側の“熱伝導率”はその名の通り、その材料がどれ位熱を伝えやすいかという数値です。
一番大きい数値が、アルミの「200」。
鉄も大体同じ位の数値になるのですが、鍋やフライパンになるのですから、熱を伝えやすいのは当たり前ですね。でも考えてみてください。こんなに熱が伝わりやすい材料が家にも使われています。
それが、現在ほとんどの住宅に使われている“アルミサッシ”ですね。
数値化してみると、結露して当然なのが一目瞭然です。

でも建築の世界で今断熱性能の基準になっているのが、表の右側の“熱抵抗値 R”なのです。
アメリカなどでは、断熱性能をRで表すことが常識化していて、断熱材には必ず「R3.5」とか書いてあります。
ちなみにR値は大きいほどエライと覚えておいてください。
私が断熱のことを書く時も「次世代省エネ基準」ということがでてくると思いますが、それも性能をR値で表しています。

この表を見るに当たって注意して頂きたいのは、表の数値は全て「100㎜厚での性能」と言うことです。
断熱材で考えてみると、GWなどは100㎜が当たり前になりつつありますが、例えば硬質ウレタン板や、現場発泡ウレタンなど高性能なものは、一般的には厚くても50㎜程度で使うことが多いのです。
その場合、もし厚みが半分になればRも半分、逆に100㎜が200㎜になればRは倍、と言うことになります。
数値は当然高い方が断熱性能が良い、と言うことになります。

ちなみに壁を例にとってみますと、次世代省エネ基準で求めている性能は「R2.2」です。
(次世代省エネ基準の定めるⅣ地域における充填断熱の係数、このあたりは大体この地域に当たります)

最も一般的に使われているGWの100㎜を見てみますと、Rは2.0でこれだけでも次世代省エネのレベルに達しません。
しかも、先日の記事でも書いたように、施工不良が起こりやすい材料のため、その性能はその下に書いてあるように、2.0の約60%であるR1.2程度になってしまう可能性が大になります。

前の記事で、50㎜の倍の性能が100㎜、そのまた倍の性能が高性能GWなのです、と書いたところ、「数値が違うのでは?」というご指摘を頂きましたが、こういう理由からだったのです。
逆に高性能GWを見てみますと、Rは2.63。次世代を十分に超える性能があることが分かります。

もう一度表を見てみると、
コンクリートはR値0.063、「打ちっ放しコンクリートの家はカッコイイけど、寒くてたまらない。」と言うことを時々聞きますが、この数値だとまさにそうでしょうね。こういう住宅こそ外張り断熱が不可欠なのです。外張りについては、ややこしくなるので又の機会に。

次に土壁ですが、R値は0.15、よく郷愁的な意味も込めて「やっぱり日本の家は昔通りの土壁の家が一番良いね。」と言われる方がいらっしゃいます。私は、そのことについて否定するつもりは全くありませんし、個人的にはとっても良い住宅だと思っております。
ただ、断熱面だけに絞って、こうやって科学的に数値で表してみると、その性能は高性能GWの約1/17でしかありません。

ちなみに、うちの大工のカンチャンの実家はこうした昔ながらの土壁の家で、こういう話の時には「アレが良いという人は冬に一晩泊まってみんといけんで。それであの寒さに耐えれるんだったら、ええけど。」と必ず言います。

そして木材、R値は0.86、土壁よりはよいのですが、それでもこんなもんなんですね。
これも感情的な気持ちと合いまって、よく「ログハウスはフィンランドから来た建物で、かの地でも暖かく過ごせるくらい断熱性能が良い。」と言うことを聞きますが、本場では現在、「木材だけで断熱する事は全くなく、絶対に断熱材を仕込む」、という事を何かの本で読みました。
さすがに、0.86では寒くてたまらないと思います。

他の断熱材に関しては、次世代省エネ基準のR2.2以上を基本として考えて行けば良いと思います。
ですから、皆様が見学会などに行って断熱性能などを聞く時に
「ここの断熱性能はどれ位ですか?ちなみに壁のR値はどれ位?」とか聞いたら営業マンが“ドキ”とするかもしれませんよ。
それできちんと応えてくれればよし、もしそうでなくてはぐらかすようでしたら、そこの会社は、断熱に関してはあまり力を入れていない、ということになります。

R値は現在、断熱性能を表す基本です。


次世代省エネ基準とは
世界的に見て断熱の性能が遅れをとっていた日本で、「世界水準の断熱の規定」を設けようと言うことで提唱された断熱の基準。
今までの暖房費と同じぐらいの負担で、全室暖冷房が可能になります。
どの部屋でも同程度の室温になり、床と天井付近の温度差が小さくなります。
つまり、家中がいつでも、どこでも快適な省エネ住宅と言うことですね。

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