●木の乾燥
昔は家を建てる時は、山に行って木を切ってきて、それを製材したものを大工さんがきざんで、
ある程度乾かした後、家を立ち上げました。
その後は、瓦を乗せて、そのまんま何ヶ月かおいておいたものです。
それはどうしてか?
それは、木を乾燥させるためだったんでです。
木は建築材として素晴らしい材料ですが、きちんと乾燥した状態で使わないと仕上げに影響が出てきてしまいます。「建具が閉まりにくくなった。」ということを時々聞くと思うのですが、それはこんな事にも起因していることがままあります。
乾燥させている間に、木はねじったり、曲がったりします。
こういう事を「木のクセをだす。」というのですが、それを出し切ったところで、大工さんが、うまいことあわせたり、時にはクセを直したりしながら家を造っていったものです。
現在は、昔のように家を建てたまま放り投げているような状況はあまり見なくなりました。
このようなやり方は、家にとっては大変良いことなのですが、昔のようなやり方では時間がかかりすぎるため、今の時代には合いません。
そのため現代では、建った後ではなく、予め木を人工乾燥機というものでで乾燥させます。
木がどれ位の水分を持っているのか、ということを業界では「含水率」と言いますが、
その含水率18%以下まで乾燥させることで、木のクセをほとんど出し切ることができるのです。
こうやったものを「乾燥材」もしくは「KD材」と言い、反対に乾燥していないものを「一般材」もしくは
「グリーン材」と呼びます。
今建てているY邸で使っているのは、もちろん乾燥材です。
そのため、ほとんど動く事がなく、きちんとした状態で建ってくれています。
実はY邸では、内装材にも、たくさんの木を使います。
フローリングはもちろんのこと、枠材、巾木に至るまで本物の木材を使います。
今回それらとは別に「杉板」を内装材として使うのですが、これらももちろん乾燥していないと
後で色々と問題が出てきてしまいます。
でも、その杉板、残念なことに材木の流通関係ではあまり乾燥したものがありません。
先日木材市場からもらってきた物も例外ではありませんでした。
含水率を計ってみると、少ない物で60%、多い物では90%以上。w(゚o゚)w
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(写真は高周波含水率計測器。表面だけ計るのではなく、木の内部まで計ることが出来る優れものです。これは材木や時代の遺品です。写真では見にくいですが、95%を指しています。)
と言うことで、早速乾燥にかかります。
残念ながら弊社には人工乾燥機はありませんので(工務店は元来そんな物は持っていないのですが)
天日乾燥です。
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なるべく早く乾燥させるためにはチョットしたコツがあります。
それは、
木は、製材したものをそのまま乾かすより、プレーナー(木を削る自動カンナ)でチョット削ってやること。
そうすると格段に乾くのが早くなります。
次にやること。
もらってきた時には、トラックなどに積む都合などもあって、寝かせて梱包していますので、それを今度は立ててやる。しかも間に風が通るように間をしっかり開けて。
これも乾燥が早くなる技。
おかげさまで、
今月の1日にもらってきた時の含水率90%あった物が、今は50%まで落ちました。(^o^)v
もう少ししてから、“ほんざね加工”(フロアー材と同じ加工)をして、もう一度乾燥させると
ほぼ完璧な状態になります。
材木や時代からやってきたことですのでなれたものです。
長年やってきましたので、他にも木に関しては“うんちく”がありますが、又の機会にご紹介しますね。